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小平のカメラ店がリニューアル1周年 顧客が経営を引継ぎ

店主の浅野さんと妻のみいさん

店主の浅野さんと妻のみいさん

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 小平・あかしあ通り沿いにあるカメラ店「カメラのヤマヤ」(小平市学園東町3、TEL 042-344-1445)が5月22日、改装1周年を迎える。

中古カメラも販売。写真は昭和29年頃に作られた「RICOHFLEX MODELⅦ」

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 30年ほど前から営業していた同店だが、先代店主が体調を崩したことから一時は閉店が決まった。それを知った現在の店主・浅野毅さんが事業承継という形で2017年5月に経営を引き継ぎ、建築や設計に携わっていた経験を生かして店内をリノベーションした。店内にある照明器具やカウンターテーブル、木の切り株を利用したスピーカーなども浅野さんの手によるもの。「小学生の頃から自転車いじりやラジオ作りが趣味で、自分の手で物を作るのが当たり前だった」と話す。

 「ミニラボ」と呼ばれる大きな写真現像機は壊れて使えなくなっていたため、置いてあった場所をカフェスペースに造り変えた。テーブル6席とカウンター4席を備え、店内ではWi-Fiが使用可能。1人300円で誰でも利用でき、コーヒーや紅茶などをお替わり自由のセルフサービスで提供する。コワーキングスペースや休憩スポットとして使えるほか、スペースレンタルも受け付ける。

 浅野さんは大手カメラチェーン店に6年間勤務し、当時から同店へは顧客として通う中でカメラ修理のアドバイスをしていた。デジカメと違いすぐに結果が見えないフィルムカメラには、「出来てみないと分からない楽しさ」があるという。現在は現像の受付・データプリントサービスをはじめフィルムカメラの修理販売も行っており、初心者向けのものは1万円前後から購入できる。

 カメラチェーン店時代には高齢の顧客が持ち込む中古カメラが多く、「それを外注で修理して販売するとなると、若い人が気軽に買える値段ではなくなってしまった」と振り返る。「ただ捨てられるのは忍びない。自分が修理して売れば、もっと安くできるのにと思っていた」とも。フィルムカメラを使ったことがない人のために、「まずは気軽に試してもらえたら」と1週間3,000円でレンタルも行っている。

 5月12日には1周年を記念し、軽食をつまみながらカメラ好きの人たちが交流を楽しめるイベントを開く(入退場自由、予約不要)。開催時間は15時~21時。参加費500円。

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