玉川上水に生育する植物の分布地図「花マップ」の活動と意義を伝えるシンポジウム「玉川上水花マップって何?」が2月24日、小平市福祉会館市民ホール(小平市学園東町1)で開催される。主催は「ちむくい」(ちいさな虫や草やいきものたちを支える会)と玉川上水花マップネットワーク。
「玉川上水花マップ」は、玉川上水沿いに生育する野草の分布地図。2017年春からデータの蓄積を始め、昨年1月には「玉川上水花マップ 夏の号」が完成した。メンバーが実際に歩いて情報を集め、生育状況やスケッチ、エッセーも織り込んだオリジナルな内容が好評で、増刷もした。今回は「秋の号」と「冬の号」の完成に合わせ、シンポジウムを開く。
企画の中心となるのは野生動物生態学の研究者で東京大学、麻生大学教授を歴任した高槻成紀さん。現在は都市の自然にも関心を広げ、玉川上水で動植物の調査を行っている。
「植物は常に在り方が変動する。現在の状態を記録し、生育の分布状況を把握することが将来の玉川上水の保全にも重要な資料となる」という考えから、「花マップ」の製作をスタートした。昨年1月に行われた第1回のシンポジウムをきっかけにメンバーが4倍に増えたため、「秋の号」「冬の号」はさらに充実した内容になっているという。
高槻さんは「植物のビギナーが毎月調査しながら歩いた距離は、延べ400キロメートルにもなる。『花マップ』はその結晶。マップとシンポジウムを通して、より多くの人に玉川上水の魅力と価値を知ってもらえれば」と話す。
当日は探検家で医師、武蔵野美術大学教授でもある関野吉晴さんによる「グレートジャーニーと玉川上水」と題した講演も予定する。
開催時間は14時~16時。料金は資料代として300円。定員は350人。事前申し込み不要。問い合わせは「ちむくい」のリー智子さん(TEL 080-5019-0153)まで。