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小平の「ジミーズパラダイス」が2周年 みんなが集まる「井戸」みたいなカフェ目指す

にぎやかな雰囲気の店の前で (左から)店主の菊池豊人さん、妻の公子さん

にぎやかな雰囲気の店の前で (左から)店主の菊池豊人さん、妻の公子さん

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 小平のカフェ「☆Jimmys' Paradise☆(ジミーズ・パラダイス)」(小平市鈴木町1、TEL 090-9951-5564)が花小金井に移転して、まもなく2年を迎える。

小平の「ジミーズパラダイス」が2周年 みんなが集まる「井戸」みたいなカフェ目指す

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 店主の菊池豊人さんは元々、準社員や契約社員としてさまざまな職場を転々としてきた。このままではだめだと思いながらも、サラリーマンには向かないとも感じていた。しかし自分で起業する発想もなく、当時、妻が体調を崩していた関係で自宅からも離れられなかった。

 きっかけは学生時代の喫茶店アルバイトだった。カフェなら妻と2人でできるし、何より楽しい思い出だった。早速、カフェ巡りを始める。そうした中、吉祥寺で出合った軽自動車バンを使ったテイクアウトのコーヒー店に心を奪われた。「正直、最初はなめていた」という菊池さん。しかし味の良さはもちろん、客と会話をしながら好みの商品を提供するスタイルに感銘を受けたという。菊池さんは、すぐに社員募集に応募し、1週間後には社員として働いていた。

 それから2年間、さまざまなノウハウを吸収した菊池さんは2009(平成21)年4月に独立。軽自動車を購入し、知人のアトリエの敷地を間借りして営業を始めた。10月には、花小金井駅近くの光が丘商店街に常設店を開業。「かしこまった店ではなく、近所の人が気楽に立ち寄れる『井戸』のような店を目指したい」思いで客を迎えた。

 店には「不思議と同じような趣味の客が集まった」という。店で知り合った客が意気投合してバンドを結成し、別の客からは音響機材が提供されるなど、店を中心にネットワークが広がっていった。店はさまざまな人をつなげる「ハブ」として機能するようになっていた。

 店は好調で常連客も付き「活気に満ちていた」が、2012(平成24)年9月、東日本大震災に伴いオーナーの意向で建物が解体されることに。店は閉店を余儀なくされた。

 現在の場所に再度店を構えたのは2020年11月。「小平でもう一度挑戦したいと思い、必死に働いて開店資金をためた」と菊池さんは振り返る。手作り感あふれるカラフルな外装がにぎやかさを演出する。25席ほどの店内の奥にライブスペースを備える。

 今後はギャラリーやワークショップも不定期で開催する。菊池さんは「より多くの人が出会える場所として使ってほしい」と呼びかける。

 営業時間は11時30分~19時(土日は21時)。月曜と第1・2火曜定休。

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