東村山・国立ハンセン病資料館で企画展 療養所の食について伝える

11月11日に開催されたギャラリートーク(学芸員による展示解説)の様子

11月11日に開催されたギャラリートーク(学芸員による展示解説)の様子

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 国立ハンセン病資料館(東村山市青葉町4)で現在、秋季企画展「隔離のなかの食-生きるために 悦(よろこ)びのために-」が開催されている。

食事を各舎に届けるのは入所者の役目だった。

 同展では、(1)療養所での食の仕組み(食材・献立・炊事・配食)、(2)入所者の「食べる」場面、(3)療養所独特の食文化である補食・行事食、(4)現在の状況の4章に分けて展示する。当時の写真や調理器具など、主として1930~1970年代の資料約180 点を展示するほか、各コーナーにはそれぞれのテーマにちなんだ入所者の随筆や短歌なども展示している。

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 開催が始まって2カ月半ほどたつが、幅広い世代が訪れているという同展。数ある展示のなかでも特に、入所者が食事をしている姿を捉えた写真の前で足を止めて見入る人が多いという。同館学芸員の西浦さんは「食べるということは全ての人に共通するテーマ。実際にどんな食事をしていたのかを見ることで当時の様子を感じ、食べることがその人にとって持つ意味について考えてもらう機会になれば」と期待を込める。

 コーナーの最後に配置された「療養所の食の今」では、現在も療養所に暮らす人への配食の様子や補装具付きの食器などを展示し、現代の様子を垣間見ることができるようにする。多くの入所者が高齢化している中、いかに「その人らしい食生活」を失わずに過ごすことができるかが現状の大きな課題。近年は個々人の体調や後遺症に合わせながら、好みをできるだけ食に生かす試みも行われているという。

 同展の付帯事業として11月23日14時から、講演会「ハンセン病療養所の食の現在-国立療養所邑久光明園から-」も予定する(事前申し込み不要・先着順)。

 開館時間は9時30分~16時30分。入館無料。12月27日まで。

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