
武蔵野うどんを体験するイベント「小麦の香る街~うどん&麦まつり in 小平」が4月22日・23日の2日間、西武新宿線小平駅近くのたけのこ公園(小平市花小金井)で開催された。主催は小麦の香る街小平PRイベント連携協議会。
会場では「地域の魅力、再発見」をテーマに、「武蔵野手打ちうどん保存普及会」の小平糧うどんの実食コーナーや、近隣市のうどん店が出店する食べ比べコーナーなどを展開した。
さまざまな武蔵野うどんを実際に味わえるイベントとあり、開場の10時には各店に行列ができ、12時には完売するなどのにぎわいを見せた。
実際にうどんを打って作り方が学べる「うどん打ち体験」も実施。参加した親子は「うどん作りの工程を知ることができて楽しかった。今度は家で手打ちうどんを作りたい」と話していた。
武蔵野地域は小麦・大麦の栽培が盛んに行われ、古くから農耕地帯として発展してきた。武蔵野うどんは、地域で収穫した小麦で作っていた郷土料理が始まりとされている。元々地元では「手打ちうどん」と呼ばれており、武蔵野うどんの名称は最近になってから普及したもの。
特徴は水分が少なくコシの強い麺で、かつて水源に乏しかった地域の歴史を反映している。一般的なうどんよりも太く、やや茶色味がかった素朴な色合いは郷土料理の名残を感じさせる。
2022年には、文化庁が主催する、令和3年度の全国各地の100年フードに「武蔵野地域のうどん文化」として認定されるなど、関心が高まっている。
そのほか、発酵料理研究家の青木光左代(みさよ)さん考案の、地場産野菜を使った発酵食品「ネオ糧」の試食コーナーを設けたほか、地場産野菜と北海道産小麦を使ったベーグルや、小平産ブルーベリーを使ったビールの販売などが人気を集めた。
こだいら観光まちづくり協会の出口拓隆さんは「2日間で約3000人が訪れる盛況ぶりだった。今回は小平で初開催となったが、継続して別の場所でも開催し、広域連携事業として展開していければ」と意気込む。