学ぶ・知る

小平の秋田犬専門ブリーダー「小平鷹の台犬舎」が9周年

ブリーダーの石塚富美枝(ふみえ)さん。秋田犬の真美(雌4歳)

ブリーダーの石塚富美枝(ふみえ)さん。秋田犬の真美(雌4歳)

  • 1

  •  

 小平の秋田犬専門のブリーダー「小平鷹の台犬舎」(小平市上水新町3)が11月9日で9周年を迎えた。

小平の秋田犬専門ブリーダー「小平鷹の台犬舎」が9周年

[広告]

 同舎は、自宅の敷地内に犬舎・トレーニング用の庭を整備して、秋田犬保存会群馬県支部に所属するブリーダーの石塚富美枝(ふみえ)さんが、保存会が認定する血統書を持つ秋田犬を繁殖している。

 最初の1頭は赤毛の雌犬で、「福美」と名付けた。それから8年間で80頭の血統書付きの秋田犬を産出した。「繁殖ではまず雌の欠点を見る」と石塚さん。耳が前傾すぎる、毛色の赤が薄すぎるなど、欠点を補う雄を選ぶ。「それを探すのが楽しみの一つ」と振り返る。

 生まれた子犬は必ず事前見学・相談を行っており、秋田犬の特性を十分に理解・納得した人だけに手渡す。飼育環境が整わない場合は販売を断ることもあるという。

 秋田犬は日本原産の犬種で、「忠犬ハチ公」のモデルとして知られ、海外でも人気の犬種。明治時代に他犬種との交雑が繰り返され、純粋な秋田犬の絶滅が叫ばれる中、1931(昭和6)年に国の天然記念物に指定され、現在では大型犬として活発な保存活動が行われている。

 石塚さんは「秋田犬との楽しい生活を、みんなで分かち合いたい」と、LINEグループ「鷹の台犬舎の仲間たち」を6年前に立ち上げた。「困ったことがあったら、小さなことでも、いつでも連絡してほしい」と呼びかける。

 LINEグループには現在、25人が登録。同犬舎の子犬を迎えた家庭やセラピー犬のドックドレーナーらが参加する。互いに顔見知りで、交流会などを通して「一緒に考えながら会を運営している」と話す。

 「経営は赤字」という。それでも「秋田犬の幸せな一生を守りたい」と9年間、無我夢中で試行錯誤してきた石塚さん。「犬は人間が手を加えてあげなければ、幸せには生きられない動物になってしまった。せっかく生まれた命。最後まで責任を持って関わりたい」と話す。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース