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清瀬の「リモテクス」、X68000 Z向けソフト発売 36年前のソフトを復刻

(左から)吉田優月(ゆづき)さん、吉田宏社長

(左から)吉田優月(ゆづき)さん、吉田宏社長

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 ソフト開発を手がける清瀬のリモテクス(清瀬市松山)が3月31日、小型ゲーム機「X68000 Z」のローンチタイトルとして、縦スクロール型シューティングゲームのコンストラクションソフト「SHOOTING68K Z-EDITION(シューティング68Kゼットエディション)」を発売した。

X68000実機とX68000 Zが並ぶ。

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 X68000 Zは、1987(昭和62)年にシャープが発売したホビー向けパソコン「X68000」をベースに、開発の瑞起(ずいき)がリメークした小型復刻機。2022年12月3日からクラウドファンディンを行い、わずか3時間で目標を達成し、最終的に6627人のサポーターから3億5,419万718円を集め話題となった。

 同ソフトは1991(平成3)年5月にX68000向けに販売されたソフトのX68000 Z向けの復刻版に当たる。実は、同社の吉田宏社長はオリジナル版の開発者の一人。「36年前に勤めていた会社で、開発に携わった」と明かす。

 普段、同社はVR機器の情報システム設計や、運用コンサルティングなどの仕事を手がける。一方、「永遠のマイコン少年」という吉田さんの趣味が高じて、レトロパソコンのソフトウエア開発にも積極的に取り組む。

 80年代後半から90年代初期にかけて国産パソコンの市場が縮小する中、最後発となったX68000は「根強い人気がある」と吉田さん。「X68000のユーザーコミュニティーは『なければ作る』というスタンス。こうした文化から巣立った人材が、今の日本の開発を支えている」と話す。

 X68000 Zへは、改善点を瑞起の開発へフィードバックするチームのメンバーとして携わった。その中で吉田さんは「あくまでも現状は」としたうえで、「開発にバリバリ使える仕様ではないと感じた」という。しかし、自身が過去に開発した「シューティング68K」は、誰にでも簡単にゲームが作成できるツールソフト。「これが気軽に楽しめるのでは」と考えた。

 復刻に際し、無償であればゲームエンジンを含め再配布できる仕様にした。ユーザー間はもちろん、ネット上でも公開できる。「自由に配布して盛り上がってもらえれば」と話す。

 吉田さんは「X68000 Zはまだ生まれたばかり。『なければ』みんなが少しずつ『作る』ことで成長できる」と笑顔を見せる。

 価格は5,500円。秋葉原のレトロPC・ゲーム販売店「BEEP」で扱う。

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