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東村山で宇井眞紀子さんの写真展 彫刻家・池田宗弘さんとのシンポジウムも

大草原に座るアイヌ民族

大草原に座るアイヌ民族

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 写真家・宇井眞紀子さんの写真展「アイヌ、100人のいま」が9月22日から、東村山市立中央公民館(本町2)1階展示室で開催される。

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 東村山市立中央公民館の開館40周年記念事業の一環。宇井さんはこれまで新作の写真展を開くたびに、必ず地元・東村山市でも行ってきた。出身は千葉県だが東村山に住み始めて30年以上になると言い、「都心に出るのにも遠くなく、自然が豊かなところが好き。娘を自然の中で伸び伸び育てることができた」と話す。同展は2017(平成29)年に銀座・大阪・札幌で開かれて以来、3年ぶりの開催となる。

 「子どもの頃からアイヌ民族に興味があった。アイヌ民族と触れ合いながら育った知人の話がきっかけで理解を深める中、とあるアイヌ女性の文章を読んでどうしてもその人に会いたくなり、手紙を書いて訪ねた。そこでの出会いがアイヌを撮り始めたきっかけ」と振り返る。

 「アイヌ、100人のいま」では7年間かけて日本列島を横断し、100カ所で撮影した100組・100点の写真を展示する。撮影は「アイヌの方自身が撮りたい場所と撮りたい姿を選んだ上で、次の被写体を指名してもらうリレー形式」で行われた。

 宇井さんは「長い歴史の中で自分がアイヌを侵略した和人であるというわだかまりをなかなか消せずにいたが、20年の歳月をかけて取材を重ねて現状や思いに触れ、素直に向き合うことで少しずつ呪縛から解放されてきたように感じる」と話し、「今を生きる等身大のアイヌ民族を知り、身近な存在だと感じていただきたい。『いま』に至る歴史を考えるきっかけになればうれしい」と来場を呼び掛ける。

 写真展に先駆けて9月8日から、「真鍮(しんちゅう)直付け彫刻」という独自の技法で制作する彫刻家・版画家で東村山市出身の池田宗弘さんによる作品が展示されている(今月20日まで)。9月20日には「文化・芸術シンポジウム」(先着順、定員150人)を予定し、宇井さん、池田さんの2人がパネリストとして登壇する。

 開催期間は10月4日まで(月曜休館)。開催時間は10時~18時。入場無料。

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