ダイドードリンコアイスアリーナ(西東京市東伏見3、TEL 042-467-7171)で7月13日~16日、プリンスアイスワールド2018東京公演が開催された。
1978(昭和53)年に誕生し、日本で一番長い歴史を持つ同ショーは今年で40周年を迎えた。アスリート引退後も華麗な演技を披露し続ける本田武史さんや織田信成さん、安藤美姫さんなどのプロフィギュアスケーターと、総勢26人の「プリンスアイスワールドチーム」が出演し、4日間・計8回のステージを繰り広げた。
2014年ソチ五輪代表で「氷上の哲学者」こと町田樹さんも出演。町田さんは10月6日のパフォーマンスを最後にプロとしての引退を表明しており、「ボレロ:起源と魔力」を都内で披露するのは同公演が最後となった。
そのほかゲスト出演は、小塚崇彦さん、村上佳菜子さん、三原舞依さん、樋口新葉さん、坂本花織さん、田中刑事さん、本田太一さん、本田望結さん。
40周年を飾るテーマは「ROAD OF THE ICE」。現在・過去・未来へつなぐ氷上の競演としてミュージカルを意識した演出・音楽構成を用い、華やかなダンスと氷上ならではのスピード感あふれるさまざまな群舞やアクロバットを展開。「プリンスアイスワールドチーム」の26人全員が高速で風車の羽根のごとくリンクを駆け巡るシーンなど、客席で実際に風を感じられるほどの迫力で観客を魅了した。
ゲストパフォーマンスの最後を飾った町田さんは、渾身(こんしん)のパフォーマンスを隅々まで見逃すまいとする観客らの熱い視線が集まる中、「スケートの魔力に取りつかれた男」のストーリーを表現した8分超えの大作「ボレロ」を演じ切った。
江戸川区から友人と来場していた西川未希子さん(30)は、町田さんのファン。「まだまだ見ていたい気持ちと寂しさはあるが、『自分のやりたいことのため』とご本人が出した決断なので支持する」と話した。オハイオ州から子どもと共に一時帰国中の関明子さん(34)は「アメリカはこれほど身近にフィギュアスケートがない。今日は町田くんを見られてよかった。彼にはアメリカにも来てほしかった」と残念な様子を見せた。