西東京市内にある全ての公立小中学校が3月2日から休校となり1週間がたち、田無駅北口ペデストリアンデッキでは同8日、給食用野菜の即売会が行われた。
田無駅北口のペデストリアンデッキに集められた野菜は、40分程度で完売した
雨天の中売り場に並んだのは、ホウレンソウ500グラム50束、コマツナ500グラム50束、長ネギ150束。価格は一律200円に設定し、朝10時の開始予定を約10分繰り上げて9時50分ごろに販売を開始した。新鮮な野菜を並べてスタッフが元気に声を張り販売する様子に、多くの通行人が足を止めて購入した。10時10分ごろにはホウレンソウとコマツナが完売し、10時40分には長ネギも完売。「肉厚で大きな野菜に驚いた」「給食用だから安心だし、お裾分け用に」とまとめ買いした人も多かった。
販売を担ったのは、市内コミュニティーラジオ局のエフエム西東京スタッフ8人。今年4月に田無駅ペデストリアンデッキの新拠点「まちテナ」のオープンを予定している同社がオープンに先駆け、「地元の農家の力になりたい」とボランティアを含むスタッフたちが売り場に立った。
新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた休校措置の発表後、いち早く農家からの相談を受けた教育委員会学務課によると、市内の小中学校に給食用野菜を提供している農家は14軒。販売に参加の意向を示したのは、うち3軒だったという。同委員会から市に相談が寄せられ、企画政策課を通じてエフエム西東京が販売することが決まった。同課担当者は「ほんの一部だが、成長する野菜を廃棄せずに済んだ。今回は初の試みだったので、値段や数量など農家と相談し次回開催するかを検討したい」と話す。
※2020/3/16 一部内容に不十分な点がありました。お詫びして訂正いたします。