萩山駅近くの「持ち込みラッピング専門店アジト」(東村山市萩山町2、TEL 042-397-3300)が12月6日、リニューアルオープンして1カ月を迎えた。
ショーケースには多数のラッピングサンプルが並ぶ。包装紙は日本製のほか、スイスやイタリアなどの海外製もそろえる
オーナーの増田智枝美(ちえみ)さんは横浜市出身。緑豊かな遊歩道がすぐそばにあることに引かれて2014年の春、息子の入学に合わせて東村山へ転居してきた。約10年間インテリア雑貨店で働いた経験を生かし、自宅の1階を「雑貨とラッピングのお店アジト」としてオープン。これまで延べ780人が持ち込みラッピングサービスを利用し、「意外なことに、半数以上が男性だった」という。
「男性の方も入りやすく、居心地の良い店にしたい」と店内をDIYで改装することを決意。メインだった雑貨販売は大幅に縮小し、ラッピングに特化した形態へシフトチェンジした。6月に一度店を閉めて壁面から什器(じゅうき)に至るまで一つずつ改装の準備を進め、11月6日に「持ち込みラッピング専門店アジト」としてリニューアルオープンした。
増田さんは「ここ数年で買い物の仕方は大きく変化したと感じる。ネットショッピングが当たり前になり、自分用だけでなくプレゼントもネットで購入する人が増えた。でも便利な反面、倉庫出荷の簡易ラッピングに物足りなさを感じて、うちに来てくださる方が多い」と話す。埼玉や千葉・神奈川など関東圏のほか、長野から来る人もいたという。
今まで依頼されたラッピングについて「ピアスや印鑑など小さなものから、家電などの大きなものまで本当にいろいろ。抱えきれないくらい大きな段ボールを持ってきた方もいた」と振り返り、「ある意味ラッピングの『駆け込み寺』みたいなものかも」と笑顔を見せる。「お祝い事に関するプレゼントが多いので、包み終わったら『喜んでもらえますように』と見送っている。プレゼントを渡してからわざわざメッセージをくれる方もいて、そんな時はとてもうれしい」とも。
リニューアルに合わせてホームページやブログも刷新。新たに予約システムを導入し、空き状況が分かるようにした。平均価格は2,000円台。材料費・技術料を含めた分かりやすい価格を意識し、1,300円からプランを用意する。
今後の展望として「来年は母の日催事など、外でのイベントもやっていけたら。お金を出してラッピングしてもらうことに抵抗がある人もまだまだいるので、そうした概念を変えて持ち込みラッピング業界を引っ張っていきたい」と意気込む。
営業時間は11時~14時、15時~18時(最終受け付けは17時)。営業日はホームページで知らせる。