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西武柳沢駅北口の商店街が全会員に一律5万円の給付金 発議から6日で

給付金を配る「柳盛会柳沢北口商店街」の橋本直巳会長。5万円を手渡された会員からは「助かります」の声が

給付金を配る「柳盛会柳沢北口商店街」の橋本直巳会長。5万円を手渡された会員からは「助かります」の声が

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 西武柳沢駅北口、富士街道沿いに位置する「柳盛会(りゅうせいかい)柳沢北口商店街」は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い業績が悪化して苦境に立たされている会員らへの対策として現金支給を決定。4月27日、全会員へ一律5万円の給付金を配布した。

橋本会長が営む「手創りかばん工房クラクフ」にて

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 同商店街では緊急事態宣言の発令以降、臨時休業が20店舗、営業時間短縮が37店舗と、飲食店を中心に半数以上が通常営業できない状態にある。個人事業主が多いため、生活への影響も大きい。同会長で「手創りかばん工房クラクフ」店主の橋本直巳さんは「(現状が)長引きそうな予測の出る中、会員からのSOSを受けて直ちに役員を招集し、21日の緊急役員会でサポート案を立案した」と説明する。

 22日に担当理事が「臨時総会議案書」と「議決権書」を回覧板形式で臨店。24日には回収・議決するなど「一店たりとも閉店させない」という強い意思で、スピード感を持って動いた。配布当日、封入した現金を役員ら16人ほどが手分けして各店舗へ届けたのも「一日も早く」「月をまたがないでの支給」をするため、効率を重視した結果だという。

 給付金は、会費として積み立ててきた資金から捻出した。積み立て年数や事業規模にかかわらず額面を一律とした背景には、1952(昭和27)年の商店街発足以来とも言える危機的状況を「全会員で乗り切ろう」という思いがある。

 橋本さんは「商業活動の一助になるなら使い方は自由。ただ、意気を感じてほしい。再開した際には『また、みんなでがんばろう』との気持ちになってもらえたら。国策を待っていると遅くなるし、間に合わない。私たちのような規模の商店街だからこそ『自分たちでできることがある』と周りにも伝えたい」と話す。

 今後も会員向けに、手続きが複雑な補助金・助成金などの情報提供を行う予定。

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