清瀬市は現在、コロナ禍で中止となった「清瀬ひまわりフェスティバル」に代わり、AR(拡張現実)の技術を活用したイベント「清瀬バーチャルひまわりフェスティバル」を開催している。
清瀬でAR活用「バーチャルひまわりフェス」 リアル開催の中止受け初企画
「清瀬ひまわりフェスティバル」は、夏場には使われない市内の民間農園を有効活用するため、同市と「清瀬市農ある風景を守る会」が共同で開催するもので、2008(平成20)年に始まり実開催は2019年で12回目となる。同市内に「気象衛星ひまわり」の観測センターがあることと、「ひまわり」が夏の季語であることに由来する。
約2万4000平方メートルの畑には、都内最大級の約10万本のヒマワリが咲き誇る。市産業振興課の保原樹(やすはら・いつき)さんは「来場者は約15万人と、市内有数のイベントに成長した」と話す。
期間中、近隣で採れた野菜やヒマワリの生花を販売するほか、商工会などによる模擬店が出店し人気を集めるが、昨年、一昨年に続き今年もコロナ禍の影響で中止を余儀なくされた。しかし、澁谷桂司清瀬市長の「コロナ後を見据えて、徐々に盛り上げていきたい」との思いから、初となるバーチャル開催を決めた。
イベントでは、過去の映像資産と最新の技術を活用し、ネットで楽しめる工夫を凝らす。「バーチャルひまわり畑」をスマートフォンのカメラに表示し、任意の場所で撮影した写真をSNSに投稿する「バーチャルひまわり畑で写真を撮ろう!」や、清瀬商工会のキャラクター「ニンニンくん」を使ったゲーム、「バーチャルのひまわり畑でニンニンくんとあそぼう!」など、ARに特化したコンテンツのほか、過去の開催風景の映像や市役所屋上で育てるヒマワリのライブ配信なども行う。
保原さんは「本来ならばリアル開催で来場してほしいが、コロナ禍では難しい状況。そんな中、自宅で楽しめるコンテンツをそろえた。少しでもヒマワリ畑の雰囲気を感じていただければ」と参加を呼びかける。
9月30日まで。