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久米川・さくら通りの飲食店らが「567円」でコロナビールと料理をセットに 苦境跳ね返す

急きょ作製したチラシ

急きょ作製したチラシ

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 東村山・久米川駅南口のさくら通りに面する飲食店4店が「夜桜を楽しもう」を合言葉に、コロナビールと料理などを567円のセットで提供する。3月20日から各店舗で行う合同イベント。

桜が咲き誇る時期の「さくら通り」

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 きっかけをつくったのは「中国料理 麻辣椀(マーラーワン)」(東村山市栄町2)の店主、マスダトモユキさん。「久米川の飲食店同士は普段からみんな仲が良く、横のつながりが強い」と話す。同じ通りに面する洋食レストラン「kitchen KEIJI」の古川圭二さん、イタリアンダイニング「Encuentro(エンクエントロー)」の合田さん、「Cigar Bar Bacchus(シガーバー バッカス)」の須藤さんへ声を掛けて集まり、意見を出し合った。

 どの店も自粛ムードの影響を受けて苦境を抱える中、店主4人で話し合った結果は「すぐにできることをやろう」。コロナビール1本と各店の個性に合わせた「ウイルス退治料理」をセットにし、価格は赤字覚悟で567(コロナ)円に設定するなどあえて遊び心を加え、せっかくさくら通りにあるのだからとチラシには「夜桜を楽しもう」の文言を入れた。

 各店が提供する「ウイルス退治料理」は、「kitchen KEIJI」=ガーリックステーキ(スタミナアップ)、「Encuentro」=「前菜盛り合わせ」(栄養バランス)、「麻辣椀」=「鶏肉と唐辛子のたっぷり炒め」(新陳代謝アップ)の3種。567円セットのレシートを「Cigar Bar Bacchus」に持参すると、薬草リキュールを使った「アブサンアイスクリーム」とカクテルのセットを567円で注文できる。

 チラシ作りなど全体を取りまとめた古川さんは、「厳しい状況は皆同じ。批判もあるかもしれないが、お花見自粛ムードのこの時だからこそ、自分たちができることを考えた。店内はしっかり換気し、入り口には除菌スプレーを設置するなどの対策をしながら、来てくれる方と一緒に楽しみたい」と話す。

 発起人のマスダさんは「2月ごろから顔なじみの方が軒並み来なくなってしまった。企業などもあまり出歩かないよう注意喚起をしていて仕方ない面もあるかもしれないが、街が死にかけていると感じる」と危機感を吐露する一方、「まずはフットワークとスピードを重視して4店で始めてみる。これをきっかけにもっと参加店を増やすなど、次のアクションにつなげていけたら」と前を向く。

 営業時間は各店により異なる。期間は「桜の散る頃まで」。

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