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JA東京むさし、小平市の小学校児童1万人へ地元産タマネギ5トン贈呈

(右から)タマネギ生産者の久米さん、川里さん、小林正則市長

(右から)タマネギ生産者の久米さん、川里さん、小林正則市長

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 JA東京むさし小平支店(小平市小川町2)が6月5日、食育月間に合わせ、市内の小学校に通う全児童1万人に小平市産タマネギを贈呈すると発表した。

タマネギができるまでの工程を写真入りで説明

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 学校給食で地元野菜を積極的に取り入れている同市。2001(平成13)年ごろから市内の農業を盛り上げようと力を入れてきた結果、地場の農産物を使う割合は現在、都内で唯一30%を超えているという。全児童へ野菜を贈呈する取り組みは今回が初めて。

 タマネギ生産農家でJAむさし小平地区青壮年部長の川里賢太郎さんは「タマネギは種から苗を育てるところは花の生産者が行い、その苗を買い取り育てて出荷するという分業方式で、効率良く生産数を増やしてきた。軌道に乗ってきたところで新型コロナの影響による休校となり、地域の子どもたちが地場産の野菜を食べられる機会が少なくなってしまった。どんな風にタマネギができるかを知ってもらうため、分かりやすくまとめた資料も一緒に配布するので見てもらえたら」と話す。

 同地区副部長の久米堅裕(たかひろ)さんは「タマネギの種まきから収穫までは9カ月ほどかかる。昨年9月に植えた苗が本格的に収穫期を迎え、本来なら学校給食に供給できたはずだったがかなわなかった。新タマネギならではのおいしさを子どもたちに食べてほしい。サラダなどの生食はもちろん、輪切りにして揚げる天ぷらやフライもお薦め。甘いので、うちの子どもも競うように食べる」と笑顔を見せる。

 6月12日は小平市長を訪ね、タマネギ贈呈の報告会を行った。小林正則市長は「自分も農家の出なので、小さいころから農業は身近にあった。米の生産地ではない中、野菜だけで給食に使う地場産品が30%を超えるのは、全国でも珍しいのでは。今回の報告を受けて、小平の農業を続けていくという生産者の覚悟を感じた。市でできることは限られているが、可能な限りバックアップしていきたい」とエールを送る。

 市内19校への配布は6月15日から、4日間にわたり学校単位で行う。

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