お笑い芸人の矢部太郎さんが6月17日、新作漫画「ぼくのお父さん」(新潮社)を発売した。東村山を舞台に、実父で絵本作家のやべみつのりさんと幼い「ぼく」の日常を描く。
矢部さんは2017(平成29)年、初めて描いた漫画「僕と大家さん」が20万部を超えるヒット作に。その後、2020年にNHKでアニメ化され、今や芸人よりも漫画家としての知名度の方が高い。
新作の舞台は1980年代の東村山市で、幼少期のお父さんとの思い出を描く。「いつも家にいて、一緒に遊び、絵を描いていた」というお父さんは、絵本作家のやべみつのりさんのこと。代表作に「かばさん」「あかいろくんとびだす」などがある。
不思議な距離感の親子が送る、つくし採取、自転車の二人乗り、屋根から眺めた花火などの普遍的な日常を描く。作中には東村山の「あそこだ」と思える場所が何度も登場する。これらを探す楽しみ方もあるという。
矢部さんは「父に読んでもらったら、『こんな理想の父親みたいに描かないでよ~』と言われて、どこをどう読むとそうなるのか、さっぱりわかりません。皆さんも何か忘れていたことを思い出してもらえたらうれしいです。あと、ちょっと笑ってもらえたらさらにうれしい」とコメントを寄せる。
お父さんは「太郎は活躍してるけど、僕は成長してないなあ」とコメントを返した。
価格は1,265円。