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小平の喫茶店裏庭で「シントンのお庭市」 近隣有志らが出品、似顔絵描きも

2カ月に一度開かれる市。通りがかりの人も集まりにぎわいを見せる

2カ月に一度開かれる市。通りがかりの人も集まりにぎわいを見せる

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 小平の鷹の台駅前の喫茶店「coffee room shingtong(シントン)」(たかの台)の裏庭で2カ月に一度、近隣有志らが地場野菜や加工食品、雑貨などを販売する「シントンのお庭市」を開いて半年がたった。

レトロな雰囲気の喫茶店「シントン」。お庭市のメンバー(左から)ものづくりグループ「kumukum」の斎藤敬子さん、長島葉子さん、鈴木朋子さんと、店主の碇山智子さん

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 お庭市は2021年秋から2カ月に一度、日曜に開いているもので、近隣有志らが、地場産野菜、パン、手作りクッキー、雑貨、古本(美術書)などを販売する。商品の販売だけでなく、似顔絵描きなども行い、にぎわいを見せる。

 シントンは、故・碇山邦夫さんが自宅の庭先を活用して1962(昭和37)年にオープンした。現在は孫の智子さんが引き継ぎ、オープン時の店内装飾をそのまま引き継いで経営する。

 当時の店内は、LP盤のジャズやクラッシック音楽が流れ、はやりのインベーダーゲーム機が設置されていたという。智子さんは「津田塾大学や武蔵野美術大学の教職員や、学生たちのたまり場として愛されていた」と話す。

 1972(昭和47)年に「小平市玉川上水を守る会」の世話人を邦夫さんが引き受けたため、「シントン」は同会の連絡所となり、会報や資料などが店に置かれ「玉川上水の案内所のような存在だった」という。

 現在は、コーヒーとケーキを提供する店になり、貸しイベントスペースとして、朗読会、紙芝居、原画展などが開かれている。目の前を走る西武線の黄色い電車や玉川上水の風景は、今も当時の面影を多く残す。

 智子さんは「祖父は『上水はこの辺りの人の庭みたいなもの』と言っていた。今、私はみんなの庭を預かっている」と話す。

 営業時間は11時30分~18時(土曜・日曜・祝日は13時~)。月曜定休。

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