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小平のモデルハウス「森の家」、平日はシェアスタジオとして貸し出し

1階リビング下は石張りのブックカフェスペース。酒井忠雄社長。「森の家」の居間で

1階リビング下は石張りのブックカフェスペース。酒井忠雄社長。「森の家」の居間で

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 小平市中央公園近くのモデルハウス「森の家」の室内空間を、来客の少ない平日に個人教室主催者に貸し出す「シェアスタジオ」が始まって3カ月がたった。

小平のモデルハウス「森の家」、平日はシェアスタジオとして貸し出し

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 西武国分寺線「鷹の台駅」から小平中央公園を抜けると、津田塾大学へ通じる玉川上水緑道にぶつかる。クヌギやコナラに囲まれ、自然を感じさせる閑静な住宅街に立地する「森の家」。小平・西東京・東久留米を中心に注文住宅を販売する工務店「wood ship(ウッドシップ)」(学園西町2)が経営するモデルハウスだ。

 社長の酒井忠雄さんは30歳を過ぎた頃、友人のウッドデッキを自作したのをきっかけに「ものづくりの楽しさ」に目覚め、大工修業へと転身。2008(平成20)年、同社を起業した。

 「森の家」は2018(平成30)年10月、「地域に文化・教育を発信する場」をコンセプトに開業した。一方で酒井さんは「使うのは土曜・日曜・祝日の見学会だけで、社会インフラとしてもったいないと感じた」と振り返る。「それならば、地域で活躍する女性たちの『教室主宰の夢を実現する場』として使っては」と考えた。

 個人での教室主宰は会場確保という壁があり、自宅で教えていても家族の年齢が上がれば手狭になり、教室が立ち行かなくなることもある。酒井さんは「そこで諦めてしまわずに、次の一歩を踏み出すためのハードルを下げることも必要。『森の家』で、その手助けをしたい」と話す。

 現在、1階で「パン教室」「フラワーサークル」、2階に「ピラティス」「ヨガ教室」「ベビーマッサージ教室」などが行われ、「非常に活気がある」という。4月には「料理教室」の開講も予定する。

 酒井さんは「業界内ではモデルハウスは建築から3年が経過すると売却して、次のモデルハウスを建てるのが普通」だと話す。「ただそれだと、人が住み経年変化する住宅を見せることができない。『森の家』では年月とともに風合いが増していくモデルハウスを見せていきたい」と意気込む。

 今後は「教室主宰催者と一緒に、イベントやフリーマーケットなどのコラボ企画を開いていきたい。さまざまな主宰者の思いが増える分だけ、『森の家』も豊かになる」と笑顔を見せる。

 利用は平日のみ。料金は1回500円(キッチン使用は1,000円)。

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