買う

小平の「パン工房エミュウ」が20周年 地域住民と交流しながら1日4000個完売

オレンジ色の明るい雰囲気の店。店主の中川雅裕さん

オレンジ色の明るい雰囲気の店。店主の中川雅裕さん

  • 109

  •  

 小平のベーカリー「パン工房EMU(エミュウ)小平店」(小平市学園東町3、TEL 042-345-6464)が23周年を迎えた。

[広告]

 西武多摩湖線、一橋学園駅北口から徒歩15分。あかしあ通り沿いのオレンジ色の看板が目印の同店。7時30分の開店とともに、近隣住民や通勤・通学者がパンを求め来店する。店主の中川雅裕さんは「おかげさまで20年以上、地元の方々に愛され続けている」と笑顔がほころぶ。

 中川さんは「イチカワ」で約10年修業した後、1999(平成11)年2月、グループ店として独立。店舗販売の他、移動販売車も同時にスタートした。

 商品は食パンやサンドイッチ、総菜パンなど約180種類。1日約4000個を作り「店舗と移動販売で全て売り切る」という。焼きたてを提供するため、店頭に並ぶ商品は時間帯によって変わる。「開店して20年来、提供するパンは、焼きたて、作りたて、揚げたてを心がけている」と自信を見せる。

中川さんは「当初、移動販売は実店舗に足を運んでいただく宣伝が大きな目的だった。しかし徐々に移動販売車が来るのを楽しみにする人や、頼りにしてくださる人が増えていった」と振り返る。「コロナ禍で在宅勤務の増加や、妊産婦や高齢者などの外出困難者を中心に、需要がさらに高まっている」とも。

 移動販売車には専門のスタッフが乗車し、午前・午後に地域を回る。到着するとピアノの音楽を流し、スピーカーで「焼きたてパンのエミュウです」とアナウンス。住宅街や病院などの施設では、周辺の騒音にならないように音量を下げるなど配慮する。エリアは、小平、東大和、東村山、国分寺、三鷹、府中、調布だが、他地域での販売希望も多く、予告なく変更する場合があるという。

 2020年7月には、小平の高齢者デイサービス施設への移動販売も始めた。同施設の職員からの相談をきっかけに、「施設で暮らす人たちが買い物を体験できる仕組み作りに、パンの移動販売車が寄与できるかもしれない」との思いから引き受けた。

 移動販売車の販売エリア近隣に住む40代の女性は「移動販売車の音楽を聴くと、子どもたちが『パン屋さんだ』と騒ぎ出してせがまれる」と笑顔を見せる。中川さんは「客との交流を楽しみながら販売している。何気ない買い物を通して、人と人がつながる喜びを提供したい」と意気込む。

 店舗の営業時間は7時30分~19時(土曜・祝日は7時~19時)。日曜定休。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース